「土地を相続したけれど、使う予定がない」
「売却しようとしても買い手が見つからない」
「固定資産税や草刈りなどの管理が負担になっている」
相続した土地について、このような悩みを抱える方は少なくありません。
そんなとき、選択肢の一つになるのが「相続土地国庫帰属制度」です。
一定の要件を満たした土地について、国の審査を受け、承認されれば国庫に帰属させることができます。
申請件数は5,800件を突破
法務省が公表している2026年7月31日時点の統計では、
申請件数:5,863件
国庫帰属件数:3,008件
となっています。
制度が始まった当初はあまり馴染みのない制度でしたが、現在では実際に3,000件を超える土地が国庫に帰属しています。
さらに、国庫に帰属した土地の中には宅地も1,115件含まれています。
そのため、「山林や農地を国に引き取ってもらうための制度」と考えるのではなく、相続した宅地などについても条件次第では検討できる制度といえます。
相続土地国庫帰属制度とは?
相続土地国庫帰属制度は、相続などによって土地の所有権を取得した方が、一定の要件を満たした場合に土地を国庫に帰属させることができる制度です。
土地を相続すると、利用する予定がなくても管理責任や固定資産税などの負担が続くことがあります。
特に、
・遠方にある土地
・利用する予定のない土地
・売却が難しい土地
・管理に手間がかかる土地
などを相続すると、「どう処分すればいいのか分からない」という問題が起こりやすくなります。
こうした場合の選択肢の一つとして設けられた制度です。
どんな土地でも国に引き取ってもらえるわけではありません
重要なのは、相続した土地なら何でも国庫に帰属できるわけではないという点です。
例えば、建物がある土地は、そのままでは申請することができません。
また、
・担保権などが設定されている
・境界や所有権について争いがある
・通常の管理に過大な費用や労力が必要になる
など、土地の状況によっては制度を利用できない場合があります。
申請時には審査手数料が必要となり、承認された場合には、原則として一定の負担金を納付する必要もあります。
そのため、「不要な土地を無料で国に返せる制度」というわけではありません。
「売れない=相続放棄」ではありません
相続した土地を手放したい場合、国庫帰属制度だけを検討するのではなく、複数の方法を比較することが大切です。
例えば、
① 売却する
買い手が見つかれば、土地を手放すだけでなく現金化できます。
② 寄付・譲渡を検討する
自治体や法人、隣接地の所有者などが引き取ってくれる可能性があります。
③ 相続土地国庫帰属制度を検討する
一定の要件を満たせば、国庫に帰属させることができます。
④ 相続放棄を検討する
相続開始を知ってから原則3か月以内であれば選択肢になる場合があります。ただし、土地だけを選んで放棄することはできません。
このように、それぞれ仕組みが大きく異なります。
「土地がいらないから相続放棄」とすぐに判断するのではなく、預貯金など他の相続財産も含めて検討することが重要です。
相続した土地は「出口」まで考えることが大切
土地を相続するときは、
「誰が相続するか」
だけではなく、
「相続した後、その土地をどうするのか」
まで考えておくことが大切です。
特に、将来利用する予定のない土地の場合、何年もそのまま所有すると、固定資産税や草刈り、建物があれば維持管理などの負担が続く可能性があります。
相続の段階から、
売却できるのか
活用できるのか
譲渡できるのか
国庫帰属制度を利用できるのか
を整理しておくことで、将来の負担を減らせる可能性があります。
売れない相続土地でお困りの方へ
「相続した土地を手放したい」
「売却できる土地なのか分からない」
「国庫帰属制度が利用できるか知りたい」
「相続放棄とどちらがよいのか分からない」
こうした場合は、土地だけを見るのではなく、相続財産全体や土地の状態を確認したうえで検討することが重要です。
相続手続士業の会では、相続に関するさまざまなお悩みについてご相談を承っています。
何を選択すればよいか分からない段階でも構いません。
初回60分無料相談を実施しています。
相続した土地の処分や今後の管理についてお悩みの方は、お早めに専門家へご相談ください。
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